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阪大病院国際医療センターの皆様から、超大型シュレッダーをいただきました!

 1週間のお盆休みも終わり、昨日から診療を再開しました。昨日は患者様から、「(休み中に)せっかく来たのにやっていなかった」という声もお聞きしたりして、あらためて社会インフラとしてのクリニックの責任を感じました。ただその一方で、自分も含めて職員のワークライフバランスというか、適度の休息や休暇、あるいは仕事を離れたアクティビティも当然必要ですし、なかなか難しいところです。

 ところで昨日は、私が現在も非常勤として在籍している阪大病院の国際医療センターから、開業祝いに写真のシュレッダーが届きました。実は開業当初は電子カルテをベースに、完全ペーパーレスを目指していたのですが、蓋を開けてみたら紙だらけで既存の小型のシュレッダーでは処理しきれず、困っていました。いただいたシュレッダーは超大型で、さっそく大活躍しています。国際医療センターのスタッフの皆様、大変ありがとうございました!

 せっかくなので、ここで阪大病院国際医療センターの紹介をさせてください。「国際医療」という言葉は聞きなれないかもしれませんし、実際これといった定義があるわけでもありませんが、かいつまんでいえば、これまで専ら基礎医学の研究や人道的な援助にとどまっていた医学、医療の国際的な連携を、実際の臨床医学でも推し進めていこうというものです。

 最近、「爆買い」に象徴される外国人観光客の急増が話題になっていますし、それ以前から「医療ツーリズム」として外国人患者を積極的に受け入れる医療機関もありました。ただ、外国人診療にあたって、診療報酬も含めたルールのようなものは存在しませんし、言葉や文化の違いによるトラブルも少なからず発生しています。これらをすべて解決することは不可能にしても一定のルール作り、あるいはノウハウの蓄積が必要です。

 また、以前よりは解消されつつありますが、海外で使われている医薬品や医療機器の承認が遅れがちというドラッグラグ、デバイスラグの問題、逆に日本で開発された優れた医薬品や医療機器の海外進出が十分でないという問題もあります。これらは研究機関や医療機関だけでなく、国内外の企業や規制当局との連携も必要になってくる問題です。先の外国人診療を「診療」分野における国際化とすれば、これらは「研究開発」分野の国際化と言えます。

 上に述べた内容は医師や看護師等、従来の医療従事者だけで遂行、あるいは問題解決することは到底困難であり、医療通訳や医療コーディネーター等、新たな職種、職域を含めた多職種間のチームワークが必要です。また、それぞれのプロフェッショナルを養成したり資格要件を設定したりすることも求められます。つまり、これまでの医学教育でカバーしきれなかった内容を、医学生に限らず教育し、人材を育成していく必要があるわけです。

 というわけで、長くなりましたがまとめると、阪大病院国際医療センターは多岐にわたる「国際医療」について、「診療」、「研究開発」、「教育」を実施する組織です。さらには全国の大学や医療機関のモデルとして、その体系の構築も目指しています。当院ともども阪大病院国際医療センターをよろしくお願いいたします!

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