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アンパンマンとばいきんまん!

 今日は敬老の日の祝日です。2003年以来、いわゆるハッピーマンデーで毎年必ず連休で、あとの秋分の日も含めて休日が続くことから、最近はシルバーウィークと呼ばれたりもします。関西はここ数日晴天つづきで、そしてさすがに酷暑も多少やわらいで、絶好の行楽日和ですね。さて、前回はムーミンの話をご紹介しましたが、アニメつながりで今回はアンパンマンのお話です。

 少し前の日経新聞の日曜版、NIKKEI The STYLEの記事で紹介されていたのですが、今年はアンパンマンの作者、故やなせたかし氏の生誕100周年にあたるそうです。やなせ氏は高知県香美市の出身で、同市にはアンパンマンの大きな原画やジオラマを展示した「香美市立やなせたかし記念館」があり、アンパンマンの世界に入り込むことができるそうです。実は私も、神戸ハーバーランドのアンパンマンミュージアムに行ったことがありますが、私のようなオヤジでも、和やかな楽しい気分に浸ったのを記憶しています。

 皆さんはアンパンマンの敵役として、ばいきんまんをご存じでしょう。以下はNIKKEI The STYLE記事からの要約ですが、様々ないたずらでアンパンマンを困らせるばいきんまんを、アンパンマンは懲らしめこそせよ、完全に息の根をとめるようなことはせず、ときに協力しあうこともあります。ばい菌は食品の敵ですが、菌のなかにはパンをふくめて食品作りに欠かせないものもあります。要は、善悪の二元論として単純化できないということです。やなせ氏も著書の中で、「敵だけれど味方、味方だけれど敵」と言っていたそうです。

 昨今、物事を単純化してマルかバツか、あるいは100かゼロかで考えるような論調が目につきます。とくにネットやSNS上では意見を異にする相手に対して、攻撃的に罵倒するような表現すら見受けます。そしてその挙句、ヘイトスピーチや脅迫事件にまでつながっているように感じます。当然のことながら、唯一の正義や絶対的な悪なんて存在しないのが現実なのですから、アンパンマンとばいきんまんの関係のように同じ空の下でともに生きていく、異なる意見や立場の人々も包み込むような豊かな世界観が必要と思います。

 ところで、当院も小児の患者様にしばしばご来院いただきますが、わんわん泣いていた子供も、アンパンマンやばいきんまんの人形を見ると不思議とすぐに泣き止むので、大変助かっています。ただ、そのまま人形を持って帰られそうになって、返してもらおうとするとまた泣かれるということも少なくありませんが・・・

注:写真はNIKKEI The STYLEの9月10日付フェイスブック投稿からのものですが、高知県香美市にある故やなせたかし氏のお墓の左右には、アンパンマンとばいきんまんが並んで立っているそうです。

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