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五山の送り火…

 今日は京都で伝統行事、「五山の送り火」が行われました。京都市等のウェブサイトによれば、送り火そのものはお盆の翌日に行なわれる一般的な仏教行事で、ふたたび冥府にかえる精霊をお送りするためのものです。その送り火が京都では古来、起源は様々で定かではないようですが、京都市街を取り巻く山々の上に多くの燈籠を灯して行われていたものが、17世紀ごろに現在のような文字や図形に変わったものだそうです。


 私も今をさかのぼること三十数年前、大学生の頃に一度だけ五山の送り火を見に行ったことがあります。当時、高校時代の友人が京都の大学に進学して、たしか左京区の北白川で一人暮らしをしており、自分のマンションの屋上から見えると言うのでで、大阪から見に行きました。当時は大文字ぐらいしか知らなかったのですが(大文字焼きと呼んでいました)、その大文字がよく見えたことを記憶しています。


 時代はまだ昭和、おそらく世間はバブル景気に沸いていたのでしょうが、私も友人も地味なタイプでしたので、送り火を見ながら話をしただけでした。まだ社会のこともよく分からないくせに、生意気にいろいろ語っていたのかもしれません。その後に阪神大震災や東日本大震災のような大災害、あるいは一連のオウム事件やアメリカ同時テロのような大事件が起きるとは思ってもいませんでした。もちろん、現在のコロナ禍も。


 今年の五山の送り火は、コロナ対策で去年同様に五山とも点火箇所がごく少数に限られ、大文字や妙法、船形などの文字や図形には到底見えないものでした(TVで見ました)。京都の夏の終わりを告げる一大行事なのに、寂しい限りです。夏の終わりといえば当院の夏季休診も今日で終わり、明日から通常診療を再開いたします。コロナに加えて、長雨とそれによる災害で憂鬱なニュースばかりですが、気持ちを切り替えて頑張っていきましょう!


注:写真は、京都市の運営する「京都の文化遺産」Facebookページから拝借しました。おそらく一昨年以前のものだと思います。来年こそは、このように文字や図形がしっかり見える送り火ができることを、切に願います。


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